オードリー若林、「忙しいは、心を亡くす」
オードリーの若林さんは、以前ラジオで、長年『しくじり先生』に出演してきた経験から、しくじった人々のしくじりの原因として、“忙しさ”を挙げ、ハードスケジュールの問題を指摘しています。
忙しいの「忙」という漢字は「心を亡くす」と書きますが、このことの意味を実感したようです。
若林 : 俺ね、しくじり先生やって思うんだけど、言えないよ、これは。色んな芸能事務所があるから。しくじり先生やってて思うのは、だいたいのしくじりが、ハードスケジュールが生んでる気がするんだよね。出てきて、めちゃくちゃ忙しい時期にこうなっちゃうのが、絶対ハードスケジュールなの。
春日 : そうかも。
若林 : ハードスケジュールって、忙しいって心を亡くすって書くけど、だいたいそうなのよ。
春日 : 確かにそうかもね。
若林 : それで行動がおかしくなっていくのよ、すっげえ食ったり、すっげえ買ったり、ひとに当たりが強くなったり。で、しくじりが起きるの。だからここをなんか、込みで、芸能事務所とスケジュールをなんとかして。そうすれば、非合理じゃないと思うのね、しくじりするよりは。だからやっぱりストレス解消の方法を、一個つかまえとくのはすごい重要だと思ってるの、しくじり先生の授業を受けながら。
出典 : 『オードリーのオールナイトニッポン』
若林さんによると、しくじりの多くは、ハードスケジュールが原因で起きているのではないか、と見ているようです。
多忙によって、ストレスも溜まることで、食べ過ぎたり、買い物に走ったり、怒りっぽくなったりと、行動がおかしくなる。そして、最終的には、大きな「しくじり」に繋がる、と分析します。
確かに、その人の容量を越えた忙しさのあまり、疲弊していくと、「心を亡くす」ことになり、だんだんと麻痺して依存的になったり、判断力の低下を招き、様々な兆候も出てくる。
そして、その先に、大きなしくじりが待っている、ということは十分あり得るでしょう。
また、この場合、しくじる側の問題だけではなく、スケジュールを管理している側にも責任の一端があるのではないか、という指摘でもあり、「スケジュールも無理をさせずに、長期的に活躍できるようにしたほうが、合理的ではないか」と提案しています。
この発言は、芸能事務所のあり方に疑問を投げかける問題提起の側面もあるかもしれません。
加えて、自分も含め演者の側も、しくじらないための予防策として、何か一つでもいいから、「ストレス解消法」を見つけておくことが大事だ、と若林さんは言います。
ちなみに、芸人生活のなかで若林さんが見つけたストレス解消法として、花火があります。大量の花火を買って、花火のできる海でひたすらやる、ということを行っていたようです。
もう一つは、一人カラオケ。色々と試した結果、合っているストレス解消は、この二つだったそうです。また、馬に体を預ける、という一風変わった方法も、癒しになったようです。
若林さんは、『しくじり先生』では一度しくじった人を、『激レアさんを連れてきた』では変わった人にスポットライトを当てる番組に出演しているという点では、馴染めない人への共感性がとても高いのでしょう。