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すかしとは

すかしとは

すかし

本来ならツッコミを入れたりボケで応対するなどリアクションが求められる場面で、軽いリアクションや無視スルーによって受け流すテクニック。

概要

お笑いの世界の専門用語で、テクニックの一つに「すかし」という技術があります。

すかし(動詞の場合は「すかす」)とは、お笑い芸人だけでなく、一般の人々のあいだでも頻繁に使われるお笑いの技術で、本来ならツッコミを入れたりフリに答えるような場面で、軽いリアクションや無視スルーで受け流すテクニックを意味します。

フリートークの他に、漫才でもよく使われる技術で、漫才としては、とろサーモンの村田さんが久保田さんのツッコミを無視して話を進めようとする「すかし漫才」のネタが知られています。

一体いつから、誰が言い出したか、詳細な起源は分かりませんが、お笑いの世界の「すかし」は、分かりやすく言えば、「肩透かし」のニュアンスと同じ意味合いと言えるでしょう。

 相撲のきまり手の一。差し手を浅く相手のわきに引っかけ、手前へ引きながら体を開き、一方の手で相手の肩をたたいて前へはわせるもの。

 意気込んで向かってくる相手の勢いをうまくそらすこと。「肩透かしを食わせる」

出典 : 肩透かしの意味

真正面からのボケやフリに対し、当然ツッコミやリアクションが予測されるタイミングで、すっと引いた対応をし、「肩透かしを食わせる」、ある種の「裏切り」のテクニックを「すかし」「すかす」と呼んでいます。

すかしは、上司や先輩などに行うと、場合によっては大変失礼に当たり、受け流す強度やタイミングも難しい技術ですが、すかしを行うこと自体は簡単なので、割と一般社会で乱用されがちなテクニックでもあります。

また、笑いの技術は抜きにして、単純にしょっちゅうボケてくるひとへの対応が面倒だったり、性格上あまりリアクションができない場合に、すかしが平常運転、という人もいます。

お笑い用語としての「すかし」だけでなく、日常的に、「すかしてる」「すかしたやつ」「すかしてんじゃねえよ」といった表現が使われることもあります。

この場合の「すかしてる」とは、「気取った」「格好つけた」という意味で、基本的には褒め言葉ではありません。

たとえば、「すかしてる」と思われる行動として、「プライベートでもビジネス用語を使いすぎ」「何かと文句を言う批評癖がある」「自慢話が多い」「高級品を身につけすぎ」といった点が挙げられます(参照 : カッコつけすぎ…(苦笑)女性に引かれる「男のスカした行動」4選)。

同じような意味で、「すます」「すましてる」という言葉もあります。漢字で書くと「澄ます・清ます」で、こちらも気取ったような態度を意味し、「すまし顔」という表現もあります。

この「すかす」と「すます」は、あまり表面的な意味合いとしては違いがないように思いますが、感覚的には、すかすというのは、足し算で色々と装飾するのに対し、すますというのは、引き算で色々なことに興味を示さない、(「澄む」や「清む」という漢字を使っているように)なんでもない顔をする、といったニュアンスになることが多い傾向にある、ということが言えるかもしれません。

ただ、基本的には、混同して使われていることも少なくないのではないでしょうか。

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