スベるとは
スベる
スベるとは、ギャグやボケなど、ウケを狙いにいって笑いが生じないこと。スベることを逆手にとって笑いにする技術をスベり芸と言う。また、激しくスベった際は、ダダスベリと表現する。
概要
お笑いの専門用語の一つに、「スベる」という言葉があります。
専門用語と言っても、割と一般的に使われる言葉でもあり、「スベってるぞ」と大学や会社の飲み会の席などで言われることも少なくありません。
スベるとは、「ギャグやネタを披露したあとに、笑いが生じない」ことを意味します。
このお笑いに関する「スベる」という言葉の由来は、「滑る」にあり、1990年代、上方芸人の世界で使われるようになり、一般化していきます。「スベる」の対義語として、「ウケる」があります。
また、スベることを逆に利用し、スベった結果として、いったん変な空気にする(あるいはツッコミが入る)ことによって笑いが生じる技術を「すべり芸」と呼びます。
ただし、「すべり芸」には賛否両論があり、本人は面白いと信じて行なっているのに、結果としてスベって笑いになる、という場合もあります。
一方、スベったあとの冷え切った空気を、自身のリアクションで処理することによって笑いに変える芸人もいます。
お笑い界には「スベリ芸」という不思議な言葉がある。芸人は人を笑わせることを職務としているはずなのに、笑わせるのに失敗してしまうこと、すなわち「スベること」を芸と呼ぶのはいかにも不自然な感じがする。
だが、スベリ芸を売りにしている芸人は存在する。実際には、スベること自体が面白がられているというよりも、その後の本人のリアクションや、共演する芸人の手厚いフォローなどによって、結果的に笑いが起きていることが多い。
掟破りの「スベリ芸」がかろうじて成立しているのはそのためだ。
この「スベる」の最上級で、思いっきりスベった状態を「ダダスベリ」と言います。
思いっきり挑戦してウケを狙いにいき、一切誰も笑う気配のない状況などを、「ダダスベリした」「ダダスベリだった」などと表現します。
それは、ドラマ『古畑任三郎』(フジテレビ系)の主演・田村正和(76)のモノマネを披露したときのこと。メンバーの反応が冷たかったため、向井は「昨日、モノマネする収録でダダスベリしてんだからやめてくれよ!」と逆ギレ。
メンバーたちの笑いを誘っていた。これを見たSnowManファンはさっそくツイッター上で「モノマネする収録でスベったのって、ウチガヤだよね?」などと、収録した番組は『ウチのガヤがすみません!』だと考察していた。
ダダスベリという言葉も、お笑い界だけでなく、割合に一般化されています。
ただし、いつから言われるようになったか、言葉の由来や、ダダスベリのダダの意味などは不明です。
もしかしたら、ダダダダダッとスベる、というニュアンスなのかもしれません。