鈴木もぐらと銀杏BOYZ峯田
お笑いコンビ空気階段の鈴木もぐらさんが、思春期に心の闇を抱えていた高校時代、その鬱憤のはけ口であり、支えとなっていたのが、ロックバンドの銀杏BOYZでした。
銀杏BOYZは、もともとGOING STEADY(ゴイステ)として活動し、ゴイステ解散後、2003年、ボーカルの峯田和伸さんが、ゴイステのメンバーとともに新しく結成したバンドです。
もぐらさんは、アルバイトでお金を貯め、銀杏BOYZの全国のライブに通いつめるほどの大ファンでした。芸名のもぐらも、銀杏BOYZの公式サイトにある交流スペースでかつて使用していた「もぐら」というハンドルネームに由来しています。
銀杏BOYZの峯田さんは、出待ちを続けるファンの青年鈴木もぐらの存在を把握し、「もぐら」という名前も覚えていたそうです。
当時、もぐらさんは、峯田さんにハンバーガーをご馳走になったりホテルに泊めてもらったこともあったものの、このときのエピソードや関係性については、自分が一人前のお笑い芸人になるまでは話さないようにしようと心に決めていたと言います。
その後、しばらく経ったあるとき、峯田さんがテレビでもぐらさんとのエピソードを語り、そのことがきっかけで、もぐらさん自身もラジオで明かしました。
二人は、その前に、高円寺の純情商店街の居酒屋で10年ぶりに偶然再会し、峯田さんが、「あれ、もぐらじゃない?」と久しぶりにも関わらず声をかけ、「メールアドレス変わっていないから、いつでも連絡してこいよ」と話しかけてくれたそうです。
再会から半年後、空気階段の単独ライブがルミネtheよしもとであり、会場はほぼ満席。もう一端の芸人と言えるのではないか、と思ったもぐらさんは、恐る恐るライブ当日の明け方に峯田にメールをしました。
峯田さんから、すぐに返事が返ってきました。「当日の朝に、『来てほしい』なんてメール送ってくるお前が好きだよ」と言い、元ドラマーの村井さんと一緒に空気階段のライブに訪れました。
2019年のキングオブコント決勝に進出した空気階段の推薦コメントとして峯田さんが出演した際には、「もぐらさんっていう、社会性の欠如したすごくメルヘンな生き物」と評しています。
ちなみに、銀杏BOYZの代表曲『援助交際』のPVには、高校時代の鈴木もぐらさんが映っています。
PVの出演シーンは、3:53〜の辺りで、もみくちゃにされながら当時のもぐらさんが顔を出しています。
銀杏BOYZ『援助交際』PV