くだりとは
くだり
漫才やトークの流れのなかの一部分のこと。「さっきの漫才のあの“くだり”が面白かった」といった風に使われる。
概要
この「くだり」という表現は、お笑いの専門用語ではなく、もともと一般的な言葉で、漢字で書くと、「件」や「条」(「下り」と同語源)と表記します。
一般的な用語としての「くだり」とは、「前に述べたこと。例の。くだんの。」といった意味の他に、「文章における記述の一部分。章。条。段。」を指し、「あの小説の冒頭のくだりが〜」などと表現します。
お笑いの世界でよく使われる「くだり」も、この文章の記述の一節、というニュアンスと同じで、たとえば、「(空気階段のネタを見て)あのネタで、もぐらが消防士と分かるくだりが面白かった」といった形で使われます。
くだりは、あの「シーン」や、あの「流れ」などの意味とも近い用語で、日常的に使われる言葉ではあるものの、お笑いの世界で芸人さんが言っている場面をよく目にする言葉でもあります。
ちなみに、くだりを漢字で表記した「件」については、「くだん」と読む場合もあり、意味としては、「前に述べたこと」「例のもの」などが挙げられます。
基本的に、「くだんの〜」という風に使われ、用例としては、たとえば、「くだんの用件で話がしたい」と言えば、「あの用件、例の用件」といったニュアンスになります。
くだりと、くだんの違いとしては、くだりについては、「前に述べたこと。例の」という「くだんの」という意味合いだけでなく「文章における記述の一部分」がありますが、「くだん」のほうは、この「記述の一部分」のような意味では使われません。