大喜利とは
大喜利
大喜利とは、司会者からお題が出され、そのお題に対する答えの面白さで芸人たちが競い合うこと。現代では『笑点』や『IPPONグランプリ』のイメージが強いものの、もともと大喜利は、江戸時代末期の歌舞伎で最後に芝居を明るく閉じようと、前の筋立てと縁のない一幕を付けたことに由来し、転じて、寄席でトリの演者が終えたあと、ないしは、トリが不在の際に、最終演目として大勢で珍芸などを披露することを意味するようになる。「大切り」とも書く。
概要
お笑いの一つの競技のようなものとして、「大喜利」と呼ばれる形式があります。
大喜利とは、現代のお笑い文化のなかでは、司会者がお題を出し、演者や芸人たちがお題への答えで面白さを競い合う、という意味となります。
分かりやすく言えば、たとえば、「こんなラーメン屋は嫌だ、どんなラーメン屋?」といったお題に対し、面白い回答を出していく、というような形が一般的です。
代表的な大喜利番組としては、50年以上の歴史がある『笑点』や、ダウンタウンの松本人志さんが司会の『IPPONグランプリ』、また、イベントでは『ダイナマイト関西』などがあります。
その他、Twitterなどネット上でも気軽にできることから、大喜利はテレビの世界含め一般的に浸透しています。
現代大喜利では、フリップを使って答える、という形もよく見られます。
また、IPPONグランプリで見られるような「写真で一言(提示された写真に一言を添えて面白くする)」や、映画のワンシーンなどの動画にアフレコをするといったお題もあります。
大喜利形式として、幅広く色々な形に展開していっています。
大喜利が得意な芸人さんと苦手な芸人さんといますが、その差としては発想力や頭の瞬発力の違いがあると言えるでしょう。
また、技術よりも力技で強引に笑わせる人もいます。
大喜利自体が好きだ、という芸人さんもいるので、この辺りは向き不向きが相当分かれる分野と言えるでしょう。
大喜利番組『IPPONグランプリ』で、現在最多の優勝者は、バカリズムさんです(出場回数もトップ)。他に優勝が多い芸人さんとしては、ネプチューンのホリケンさんや、バナナマンの設楽さんなどもいます。
若手芸人で大喜利が強いとされている芸人としては、霜降り明星の粗品さんやロングコートダディの堂前さん、真空ジェシカの川北さんらが挙げられます。
日本のお笑いにとって、この「大喜利」というのは切っても切り離せない重要な文化となっています。
大喜利の歴史を辿ると、もともと江戸時代末期の歌舞伎に由来します。
歌舞伎の最後に、明るく閉じるために行なった最終演目を「大切り」と呼び、転じて、寄席の場でも最後に行われる余興を「大喜利」と呼ぶようになったと考えられています。
寄席の余興(今で言う「アンコール」のようなもの)で、トリの演者が終えたあとや、トリが不在の際に、最終演目として大勢で珍芸などを披露し、その余興の一つとして、現代のいわゆる「大喜利」と呼ばれる形式の演目「とんち」の他、歌や踊り、三題噺、芸人による相撲など、大喜利にも様々な形があったと言われています。
歌舞伎の「大切り」と寄席の「大喜利」の漢字の違いとしては、「客も喜び、演者も利を得る」という意味合いから当て字で「大喜利」となった、という説が有力です。
ちなみに、「大喜利」に該当する英語はなく、英語で翻訳すると、次のような説明文章になります。
1. last piece of the day’s programme、last act of a play 2. the game where people answer questions comically、large cut;last piece of the day’s programme
英語で説明する場合、「その日の演目の最後の部分」や「質問に対して面白く答えるゲーム」などといった意味合いとなります。
現代の大喜利の意味としては、「the game where people answer questions comically」のほうが的確でしょう。
その他、「the funny response contest」や「simple style of game by providing funny answers to the themes」なども挙げられます(参考 : 大喜利って英語で何て英訳されますか?)。
以上、大喜利の意味と由来でした。